「 germerion 」
130 × 55 cm ぐらいの縦長の作品 ( フレーム全体の大きさです )
これは不思議な感じの作品ですね。エンボスされているのは男性のようです。でも、顔はあるのですが、他は人間らしくありません。
体の形は鳥の羽根のような感じを受けます。
体の中央に描かれている絵は、解剖学的には胃の位置のように見えます。下に腸管が続いています。
でも、なんだか原始的な生物の消化管のような気がします。つまり、体の中には消化管しかないような。
ですから、これは体の中そのもの、あるいは中心、といった感じで表現されたものではないかと思います。
germ というのは、胚という意味で我々医師にはなじみ深い言葉です。
この言葉に繋がる雰囲気が感じられる絵です。
このフレームもなかなか洒落たものです。大理石調で、ギリシア・ローマ時代を思い起こしてしまいます。