眼の病気 1. 目次、白内障
はじめに
色々な目の病気がありますが、その中から良くあるものを選んで、わかりやすい説明をしてみます。あまり細かな話はしません。
普通の人が読んでポイントがわかるようにしたいと思います。
ですから、少し、うそがまじるかもしれません。
☆ 目 次
眼の病気 その 1: 白内障
眼の病気 その 2: 結膜炎 と 春季カタル
眼の病気 その 3: 翼状片と瞼裂斑、結膜下出血
眼の病気 その 4: 緑内障
眼の病気 その 5: 近視、遠視、乱視、老視
眼の病気 その 6: 斜視と弱視 複視
眼の病気 その 7: 麦粒腫:ものもらい、と霰粒腫
眼の病気 その 8: 黄斑上膜(おうはんじょうまく)
眼の病気 その 9: 黄斑変性と加齢黄斑変性
眼の病気 その 10: 飛蚊症(ひぶんしょう)と網膜剥離
眼の病気 その 11: 糖尿病網膜症
白 内 障 (はくないしょう) その1
☆ 内容の概略 その1
1) 白内障はどういう病気でしょう
2) 白内障の進行は抑えられる?
3) 白内障の手術はどういうものですか
4) 白内障はいつ手術をしたらよいのでしょうか
(早い方が良いのか、遅い方がよいのか)
(運転免許の更新には注意が必要です)
(1) 白内障はどういう病気でしょう
【 若い人のなる白内障は特別な病気のためで
ここでは触れません。】
・ まず、目の構造を考えて見ます。
目はよくカメラに例えられます。それも昔のカメラで、フィルムを使っていた時代のものです。
カメラと同じで、目でも眼球の前の方にレンズがあります。
( 瞳のすぐ奥です。水晶体 : すいしょうたい 、 と言います )。
カメラでは、レンズから入った光がフィルムにとどいて写真が写るわけですが、目でフィルムにあたるのは、目の奥の壁にある、網膜( もうまく )という場所です。
☆ 白内障は、この、目の中のレンズが濁る病気です。
レンズ ( 水晶体 ) が濁ると光がうまく目の奥まで届きませんから見にくくなるわけです。
レンズの濁りがひどくなると瞳が白く見えるので、白内障とよばれています。
( 昔の人は、しろぞこひと言っていました。)
・白内障は年齢の病気です。年をとれば誰でも白内障になります。
・ 白内障が進むと視力がおちて見にくくなります。
・ 遠くは気にならなくても、近くの字が読みにくくなる症状が最初に出ることもよくあります。
・ 全体にかすみがかかったように見えることもあります。
これは眼鏡をかけてもなおりません。
※ 目に病気があると、眼鏡は役に立ちません。
・ 他の症状では、まぶしさを感じたり、夜、車の運転で対向車のヘッドライトが、乱反射して気になることもあります。
しかし、見にくくなれば手術でなおすことができます。
・ 早い人は40〜50歳代で手術をしますが、多いのは70歳を過ぎてからです。
(2) 白内障の進行は抑えられるのでしょうか
→ 眼科では白内障の目薬をよく出しますが、すごく効くというものではありません。
私は、なにか目ぐすりをさしたいという方に処方しています。
くすりをもらうことによって安心される患者さんも多いので、使うことも一つの方法だと思います。
白内障は手術でほぼ元通りになおりますから、あまり心配する必要はありません。
年をとることを止めることはできません。
(3) 白内障の手術はどういうものでしょうか
白内障は目の中のレンズ( 水晶体 )が濁る病気ですから、手術の目的の第一は、水晶体の中の濁りをきれいに取り除くことです。
・ 昔は、水晶体を丸ごと取ってしまったり、外側のきれいな袋を残して、中の濁りだけを取りだす手術をしていました。
この場合、濁りがなくなりますから光は目の奥まできれいに入っていきます。
・しかし、レンズの大事な働きは、入ってきた光を目の奥にピントを合わせることですから、
レンズがなくなったらピントが合いません。
そのため、ピントを合わせる目的で、以前は虫メガネのように、ぶ厚いレンズの眼鏡をかけるのが普通でした。
視力は良く見えるようになりますが、ものが大きく見えて、視野が狭くて、まわりがゆがんで見える、というように、見え方の質は良いとは言えませんでした。
・ そこで、手術で濁りを取ってきれいにしたあと、
レンズの役割を果たすために
残った水晶体の袋( カプセル )の中に、
薄くて小さな人工レンズ( 眼内レンズ )を入れる方法が開発されたわけです。
第二次大戦後、イギリスで研究が始まり、多くの医師の努力により、30年近くたって、実用的なものに改良されました。
また、手術で切る傷の大きさも、以前は1cmぐらい切っていましたが、最近では2,3 mmと、小さくて済むようになり、非常に安全な手術になっています。
※ 眼内レンズ手術の白内障患者さんに与える意義は大変大きなものがあります。
日常生活においては、これまで通りの活動性を保つことができますし、
高齢者では視力を取り戻すことによって、認知症も改善すると言われています。
☆ 現代社会に莫大な貢献をしていると言ってよいでしょう。
もし、眼内レンズ手術ができなかったら、今の社会がどのようになっていたか、想像するだけで恐ろしいことだと思います。
開発にたずさわった多くの眼科医たちには感謝するしかありません。
(4) いつ手術をすればよいのでしょう
手術をすぐにしなければいけないことが、ごくまれにあります。
これは診察をした眼科医が言ってくれます。
大半の方は、自分がやりたい時にすればいいのです。
・ 昔の手術のなごりで、かなり悪くなるまで手術をしない方が良い、 と言う患者さんがたまにいますが、
現代の手術ではこれは当てはまりません。
自分が生活をしていて、見にくいことが気になった時に手術を考えてください。
人によってその時期は違います。
・ ただし、眼科医の診察を受けて、手術をやる意味があるのか、必ず診断を受ける必要があります。
というのは、眼の奥に別な病気があると、白内障の手術をしても視力が回復しないことがあるからです。
※ 手術は早くやった方がいいのですか、それとも遅くやった方がいいのですか、と質問される方がいます。
これには色々な問題がありますので一概には言えません。
遅すぎるのは良くありませんが、早くやればいいとも言えません。
・ 片目が元々病気で視力が回復できない方の場合には、良い方の目を手術するわけですから、少し慎重に考えます。
・ また、視力があまり悪くなっていないのに早く手術をすると、手術の改善効果が感じられず、
結果に不満を持つ患者さんもいます。
★ 特に、まわりの人から、
白内障の手術をすると夢のように見え方が変わる
と言われて、それを信じこんで手術をする方がいますが、これは問題です。
( これは嘘と言ってよいです )
ひとの話が自分に同じようにあてはまるとは考えないでください。
・ ただし、若い患者さんでは、毎日仕事をしたり、車の運転を夜間も行ったりと、活動的な生活を送っていることが多いので、少しの見にくさでも気になることがあります。
こういう時には白内障が軽くても手術の対象になります。
・ 基本的には、日常生活で困らなければ、あわてて手術をする必要はありません。
・ ただし、白内障が進みすぎると、手術が難しくなることがあります。
そのような時には、そろそろ手術をした方が良いですよ、とおすすめすることがあります。
・ 高齢の患者さんでは、ご本人のお気持しだいですが、白内障で視力が低下していたら、体が元気なうちに手術をしてしまう、というのも一つの考え方です。
★ 一つ気をつけなくてはいけないのは、車の免許を持っている方です。
自分では不自由なくても、免許更新の視力検査で問題になることがあります。
・ 警察での視力検査は眼科での検査と違いますから、眼科で良い視力が出ても、警察では通らないことがあります。その逆もあります。
普通免許は片目が見えれば大丈夫ですが、大型免許や二種免許では両眼とも見えなくてはいけません。
・ 免許の書き換えのある人は、半年前には眼科で検査を受けてください。
手術が必要になっても、すぐ手術できるわけではありませんので、
早めに受診していただくことをおすすめします。
白内障手術は普通、病院にかかってから 2 〜 3 ヶ月先の予約になります。
※ 時々、白内障は1回しか手術できないのであわてない方が良い、と言う人がいますが、これは間違いです。
そうではなくて、1回やれば、もうそれ以上の手術をする必要がなくなるわけです。
盲腸( 虫垂炎 )の手術も、虫垂を1回取ってしまえばそれで終わりなのと同じですね。
・ 白内障の手術をして、数年後に少し見にくくなり、外来でレーザー治療をすることは良くありますが、これはまた別な問題です。
・ それと、特殊な病気が起きた場合には、あらためて手術をすることがありますが、めったにはありません。
白内障 その2
☆ 内容の概略 その2
5) 白内障手術は簡単なの?
6) 手術をしたあとにメガネが必要ですか?
( 単焦点眼内レンズの場合 )
7) 多焦点眼内レンズ
( 老視矯正眼内レンズ )
8) 手術をしたあと、気になる飛蚊症
(5) 白内障手術は簡単ですか
→ 白内障手術は最近では手術時間も短くなり( 普通は10〜20分ぐらい )、麻酔もあまり痛くなくなりました。
ですから、手術が恐いという患者さんには、勇気づけるために、それほど心配しなくていい手術ですよ、とお話しすることはよくあります。
・ しかし、手術ですから
簡単という言葉は適切ではありません。
・ どんな手術も万に一つの危険はありますし、合併症を起こすことも、少しですがあります。
ただ、白内障手術の危険はごくわずかなものですし、得られる利益の方が大きいことを考えると、
必要があれば積極的に手術を考えることが一般的になっています。
手術が簡単だから、というわけではありません。
・ 時間が短くてすむのは、手術器械が進歩したこと、多くの医者が努力して手術方法を改善したためです。
短いから簡単だと思われると大きな誤解が生まれます。
そこに至るまでには長い歴史の歩みがあります。
・ 電車でも、在来線より新幹線の方が、はるかに所要時間が短くて済むのは、その背景に多くの技術革新があったのとおなじことです。
その道のりは到底簡単と言えるものではなかったはずです。
新幹線の運転は時間が短いから簡単でしょうか?
そんなことはありませんね。
・ 白内障の手術も、新幹線の運転も、F-1 レーサーと同じで、そのスピードに慣れ、事故を起こさないためには緊張と集中が必要です。
・ 現在の眼科医は多くの先駆者の努力によって、以前なら考えられなかったような、複雑な手術を短時間でスムーズにこなしているわけです。
眼科にかぎらず、我々医師は先人への感謝の気持ちを忘れてはいけないと思います。
(6) 手術をしたあとにメガネが必要ですか
( 単焦点眼内レンズの場合 )
ここでお話しする内容は、現在、普通に行われている、
単焦点の眼内レンズ手術を行った場合のお話です。
次の項目で、最近増加している多焦点眼内レンズのお話をします。
単焦点というのは、手術をした後、眼鏡をかけないでも、しっかりピントが合う場所( よく見える距離 )が、遠くから近くの間の距離で、どこか1か所だけになるという意味です。
少しわかりにくいですか。
例えば、眼鏡なしで遠くがはっきり見える場合は、手元の字は眼鏡がないと見にくいですし、
逆に、眼鏡をかけなくても近くの字が不自由なく読める場合には、眼鏡がないと遠くはかすんで、よく見えません。
40歳以降の方なら老眼が始まっていますからおわかりと思います。
若い時は、眼鏡なしで遠くが良く見える方 ( いわゆる目の良い方 )、あるいは近眼で眼鏡をかけている方どちらも、
皆、遠くも近くも不自由なくピントを合わせることができます。
・ これは 調節という働き を自分の眼で行っているためです。
残念ながら、40歳を過ぎるとこの調節の働きがおとろえてきます。
遠くが眼鏡なしで良く見える方の場合は、手元の細かい字にピントが合わなくなってきます。
最初は少し、距離を離してみれば字が読めますが、段々と近くを見るための老眼鏡なしでは字が読めなくなります。
つまり、年をとれば自然に自分の眼が単焦点になると思えばよいでしょう。
ですから今、普通に行われている、白内障の 単焦点眼内レンズ 手術の後は、眼鏡なしではっきり見える場所は、5m以上の遠くから、30cmぐらいの近くまでの間の距離で、どこか1か所になります。
眼鏡なしで遠くが良く見えるようにすれば、近くの字を読むには老眼鏡が必要です。
逆に近くの字を老眼鏡なしで見えるようにすると、遠くをはっきり見るには眼鏡が必要になります。
どこの距離を見やすくするかは、眼内レンズの度数を選択することによって変えられます。
一般的には、白内障手術をする方は、老眼を経験していますから、今まで通りの生活と思えば大きな問題はありません。
多くの方は、単焦点眼内レンズでも、手術後の生活に支障はないと思います。
でも、若い時のように眼鏡なしで遠くも近くも見たいという希望の方もいるわけで、
それには 多焦点眼内レンズ を使うしかありません。これについては、次の項目で説明します。
☆ さて、白内障( 単焦点眼内レンズ )の手術をした後の眼鏡をどうするかですが
→ ひとによって違います。
お年寄りでは、眼鏡がなくても平気な人が多いと思います。
しかし、 若い方、活動性の高い方、車の運転をする方では、ほとんどの場合、メガネを作ります。
メガネがなくてもある程度は見えますが、
遠くも近くもはっきり見たい、細かいものまで、くっきりと見たいと思う方にはメガネが必要です。
( お年寄りでは、遠くも近くも、ほどほどに見えれば満足される場合が多いです。)
※ 白内障の手術をすれば、遠くも近くも、なにもなしで良く見えるようになる、と誤解している患者さんがいます。
医者は手術前に説明しているはずなのですが、よく理解していない場合もあるので問題です。
手術をしても、若いころの状態に戻ることはできません。
遠くがよく見える場合は近くの字を読む老眼鏡を作りますし、
近くの字がメガネなしで読める場合には、遠くを見るためのメガネを作ります( 運転用 ) 。
遠近両用メガネを作ることもよくあります。
※ 白内障手術をした後の見え方に満足するかどうかは、個人によって違います。
少し良くなるだけで満足される方も大勢いますし、
完璧な見え方でないと不満を訴える人もいます。
中々、難しい問題ですね。
でも、大半の方は、十分に満足されます。
むしろ見えすぎて、家の中の汚れや、自分の顔のしわが気になるという言葉も良く聞きます。
世の中には、見えない方が良かった、ということは沢山あります。
(7) 多焦点眼内レンズ
( 老視矯正眼内レンズ )
ここ数年、徐々に増加している手術です。実は、20年以上前にも同じような手術を行っていましたが、その当時はあまり良い結果ではありませんでした。
最近の白内障手術が技術的に洗練されて、正確性が増してきたこと、用いられている眼内レンズが以前のものよりも改良されてきたこと、などが相まって、現在の多焦点眼内レンズ手術は良い結果が得られるようになってきました。
もちろん全例ではありませんが。
多焦点という意味は、遠くから近くまでどこの場所でも、眼鏡なしでピントが合うという意味です。
若い時のような見え方と思えばいいですね。
ただし、これは理論的、理想的な話であることをお忘れなく。
※ 最近、海外では 老視矯正眼内レンズ、という言い方が一般的になってきているようです。
老眼鏡を使わなくても近くの字が読める、という意味で使うわけですね。
★ 問題点がないわけではありません。
・ お金の問題と
・ どのタイプ(種類)の眼内レンズを選択するかという問題
・ 術後に一部の方が気にされる合併症の存在です
@ 経済的な問題ですが、
2020年4月から制度が変わりました。
一応これまでの状況を説明しておきます。
入院( 手術 )保険で先進医療も保証される保険に加入している方は、保険会社から手術料が支払われました。
そうでない方は、自費診療でかなり高額の治療費が必要でした。
今回制度が変更されましたので、一部は通常の医療保険が使えることになります。
多焦点眼内レンズの場合は割高ではあります。まだどの程度の金額になるかはわかりませんが、今までよりは安くなると思います。実際に運用されないと正確にはわかりません。
まだはっきりしませんが、自費診療を続ける医院もあるようです。
金額を良く確認してください。
A 多焦点眼内レンズには多くのタイプ( 種類 )があります。今もまだ改良されつつあります。
・そのレンズのタイプ( 種類 )によって、特徴があり、利点欠点があります。
どの程度の近くの距離まで眼鏡なしでよく見えるかどうかも違います。
目から 40〜50 cm の距離までは、はっきり見えるけど、30 cm になると見にくくなるものもあります。
・遠く、中間、近くといった距離によっては、やや見にくい距離があるレンズもあります。
☆ どのようなタイプの眼内レンズを選ぶかは、その方の生活のスタイル、仕事の内容、本人の希望などを考えて医師が適切に対応するしかありません。
言うは易くではありますが。
B レンズ自体の持っている特徴によって、
いくつか合併症が起こることがわかっています。
・ レンズによってはコントラストが低下して、くっきり見えないことが気になる方がいます。
・ 単焦点眼内レンズでもありますが、夜間に見にくさが気になるような問題もあります。
※ よく言われる合併症に グレア、ハローがあり、眩しさや、光の輪が見えて、程度が強いと視力、見え方に影響することもあります。
これらの合併症は個人によって感じ方が異なりますので、神経質な方では問題となることがあります。
手術をした後に、このような不満を感じられるかどうかは、手術前に完全には予測できません。
★ 一部ではありますが、手術をした後、
問題を解決するために、眼内レンズをとり替えることが必要になる場合があることはわかっています。
頻度は多くないとは言え、再手術をすることにはリスクも当然ありますので、問題です。
なんでも同じですが、手術によって得られる利益と、手術による問題 ( 合併症 )を考えながら選択するしかありません。
・多焦点眼内レンズ手術はまだ、現在進行形のものと考えていいと思います。
これから更に改良がくわえられていきます。
★ 単焦点眼内レンズ手術でも同じですが、白内障手術は夢のような結果が得られる手術と誤解される方がいます。
最初から、自分で思い込んだ最高の結果を望んで、かなえられないと、手術の後に不満を持つ方もいます。
患者さんの性格にもよると思います。
多焦点眼内レンズ手術も同じことで、完ぺきな結果を望まなければ、満足できる場合も多いと思います。
最近の調査結果では、80%ぐらいの患者さんは、ほぼ満足されているようです。
☆ 現時点で手術をする場合は、多焦点眼内レンズ手術について経験豊富な医師にやってもらう必要があります。
利点、欠点を丁寧に説明してくれることが重要です。
詳しい説明、問題点の話がなく、いきなり手術をすすめる所は避けてください。
・医療は一般的に、高額な自費診療をすすめるものの中には、金もうけが混じっていることがありますのでご注意ください。
がん患者をだます、いいかげんな治療のニュースは良く目にするところですね。
(8) 白内障手術をした後に飛蚊症( ひぶんしょう )が気になるようになったと訴える方は結構います。
・ 蝿のように小さな虫が飛んで見えるとか、糸くずのようなものが眼を動かすと一緒に動いて見える、というのが飛蚊症ですが、
水晶体の濁りがとれて、きれいに外の光が眼の奥まで届くようになると、元々あった、眼の中( 硝子体: しょうしたい )の濁りが、今までよりもはっきりと見えるようになるわけです。
・ これは本来、50代ぐらいから誰にでも起こる年齢の症状です。
病気ではありませんが、気になるのはよくわかります。
・ 残念ながら、これは薬ではなおらず、手術でしかとれません。
現在、これを手術で治療することは、普通行いません。
申し訳ありませんが、気にしないでください、というしかないのです。
※ なんでもそうですが、ひとの言うこと、体験したことが、すべて自分に同じようにあてはまることはありません。
病気について、まわりの人が言うことは信用しない方が良いでしょう。聞きたいことがあったら、医者に聞いてください。